BiS.LEAGUEが佳境だ。
今やアイドルだけでなく、様々なものの活性化や知名度アップを担っている総選挙。
いつの間にかドルヲタと化した自分だったが、AKB系列は守備範囲外だったため自分とは関係ないものだった。
しかし去年11月、自分の趣味にダイレクトアタックを食らわせた総選挙が始まった。
GANG PARADE、BiSH、BiS、EMPiREが所属する事務所、WACKで行われたWACK総選挙だ。
WACK所属4グループ全25名による総選挙開催ーー1、2位獲得メンバーはavexよりソロ・デビュー - ニュース - OTOTOY
WACKとSCRAMBLES*1の設立3周年を祝い、全グループの楽曲を集めた記念アルバムが発売された。
それにはシリアルが封入され、WACKに所属するメンバー25名*2に投票ができる。
投票数上位2名はavexからソロデビューが約束されていた。
GANG PARADE(以下ギャンパレ)のヲタクだった自分は、ギャンパレの上位食い込み、あわよくばソロデビュー獲得を願ったが、日が経つにつれ気乗りしなくなっていった。
『投票数上位メンバーはソロデビューができる』ということは同時に『投票数下位メンバーはソロデビューができない』ことと同義である。
そのため各グループのメンバーは"自主的に"歌を歌ったり、マラソンをしたり、長い決意表明を書いたりと、TwitterのTL上では票集めのアピールにあふれていた。
自分は曲を聴きたくてファンでいるのに。
なぜ求めてないものを見させられているのか。
なぜアイドルは本来の活動に集中して活動ができないのか。
結局WACK総選挙は一番人気グループBiSHのチッチとアイナがワンツーフィニッシュで幕を下ろした。
そして今、新メンバーを迎え10名となったBiSは”一軍”であるBiS1stの座をかけたBiS.LEAGUEこと"総選挙"を行っている。
BiS、メンバー入れ替え戦『BiS.LEAGUE』詳細&新曲タイトルを発表 - ニュース - OTOTOY
最新のシングルに投票券がついており、得票上位者がBiS1stになれる。
BiS1stは所謂一軍でありメディアへの露出も多く待遇も良い。
芸能界は人気が大きな意味を持ち、投資の価値があることは間違いないが、なぜ同じBiSなのにわざわざメンバー間で優劣をつけなければいけないのか。
【#BiS1st/#BiS2nd】
— NIPPON CROWN (@crownrecord) July 3, 2018
シングル「Don’t miss it!!」発売記念アドトラック走行中🚚💨
7/2(月)~7/8(日)まで都内各所を駆け巡ります‼️
⚠️トラックを撮影する場合は、交通ルールを守り、周囲の方のご迷惑にならないようお願いいたします。危険な行為は絶対にお止め下さい。#BiSトラック pic.twitter.com/j2nJE6wkUR
6月20日発売CDジャーナル7月号。W表紙はBiS1stです。もちろんBiS2ndも載っていますが、ページ数も写真の点数も違います😂(ごめんなさい) たどたどしくがんばって話す1stと、オラつきまくる2ndの対比が黄金比率のおもしろさ👩🎤 いましか味わえないこのバランス🦀 pic.twitter.com/3Nn6TGlGQ6
— CDJournal。 '18 (@CDJournal_staff) June 21, 2018
運営は1stと2ndの差を見せつけ、研究員*3に「お前の推しを輝かせたければ、悲しませたくなければ、金を出して投票しろ」と言っているのだ。
いくら「清き一票を」と謳っても『もっと買え』とファンが認識することを、AKBの総選挙を見てきたなら想像がつかないわけがない。
「人気上位者で一軍を組む」という言葉の裏には「アイドルを人質にして話題を作り、ついでに金も貰っておこう」という意図があるとしか受け取れない。
マラソンのタイムように人気はものさしでは測れないし、耳タコだが票数は人気とイコールではない。
1人が100枚買って投票すれば100人分の力を持つ。
この不確かな尺度の”人気票”にアイドルは心身共に追い込まれる。
『ザ・ノンフィクション』でAKBの総選挙を舞台に”圏外”のメンバーとファンを追った回を思い出す。
菊地亜美、AKB48追った『ザ・ノンフィクション』に「泣けてくる」。人気グループの苦悩を実感。(2015年6月23日) - エキサイトニュース(1/2)
"人気票"で人を測る総選挙を使い、人を精神的に追い込むことは人の育成として最悪手だと思う。
AKBの総選挙で分かる通りメンバーたちへの心的負担は相当で、心身に異常をきたす者も多い。
“弱い者”は去り”強い者”が残るので運営はきっと自分たちの異常さに気づかない。
基準が曖昧で健康を害す不要な戦いに社員を追い込む会社があれば、それはまさにブラック企業だと思う。
メンバーのポテンシャルを引き出したり見つけたりするためにファンの金とアイドルの精神を使わないで欲しい、運営の技術だけでなんとかしてくれ。
社員を使ったブラック企業の人質ショーを見せられている、そう思えてきてしまう。
かっこよく言ってしまうなら、自分は「全員で力を合わせ、メンバー同士ではなく過去の自分たちと戦うグループ」を応援したい、そう思った。
———
あとがき
今更な話だし新メンバーに失礼だとは思うんだけど、個人的にはWACKオーデ2018の合格者が入る前の5人で活動を続けて欲しかった。
4/5が新BiSの初期メンで、プー・ルイがいなくなったポジションにはパンルナがおり、5人って収まりもいいし、みんな強い(うまい表現が見当たらなかった)。
しかし加入した以上、新メンバーにはギャンパレの道玄坂マングース*4みたいにBiSへ新しい息吹を吹き込んで欲しい。
IDOL ROCKS! THE FINAL!最終日!
— BOUQUET 編集部 (@bouquet_2015) April 22, 2018
BiS!
IDOL ROCKS!では色々思い出深いBiS、エモーショナルなライブありがとうございました!!!#IDOLROCKS pic.twitter.com/NfnDrj2j9s
そして、今思えばプー・ルイだけがWACK総選挙を”ふざけて”戦っていたと思う。
深刻な態度で投票を求めるようなことをせず、常にふざけた態度でTLに現れていた気がする。
自分はその姿勢が好きだった。
彼女はアイドルだと思った。
改めて、投票ありがとうございました
— プー・ルイ (@pour_lui) December 27, 2017
(*゚д゚*)✨
結果は神のみぞ、偉い大人のみぞ知るって感じだけど、
わしの声好きとか、歌聴きたいって言ってくれる人がいるってことが幸せ☺️✌️
30日のニコ生もみんなで楽しみましょうーー!!!#あなたの清き一票でメンバーのソロの歌が聴けるチャンス pic.twitter.com/BVZrOXMCJI
聴いてください
— プー・ルイ (@pour_lui) December 17, 2017
『推しが輝く夜に』
入れなくちゃ
預貯金なんて気にすんな
推しが輝くために
keep my face
勝たせたい 推しに
エイベからの デビューは魅力的ー#あなたの清き一票でメンバーのソロの歌が聴けるチャンス#VOTEWACK pic.twitter.com/n97NTh6HAG