スポーツ・文化イベントの自粛要請により、Perfumeのライブの物販に並んでいる時にライブが中止になって虚無になった私です。発見済みのチケット4枚がパーになりました。
まぁそういう辛い話は置いといて楽しい話をしましょう。「集まれない」ということをあえて作品にしようと、でんぱ組.incが完全テレワークで新曲とMVを作りました。メンバーやスタッフだけでなくファンまでを巻き込んだその取り組みは眼を見張るものがありました。仕事ができず厳しい状況にも関わらず、なにかワクワクするものをつくれないかとアーティスト側が形にしてくれるのはとても嬉しいです。
というわけでテレワークでつくったMVやライブを探して見ようじゃないかというわけです。
リストアップ基準
- 2人以上が別映像で登場すること
- グループのオリジナル曲、またはそれに類する曲を使用していること
- 同じグループが複数の動画をアップしている場合は一つだけ紹介
- キリがないので最後に載せた動画でリストアップは終わり
※最後の動画を決めた理由は後ほど記載
知ってる知ってないで動画ごとに説明の熱量が全然違うのは許してください。公開日順に紹介します。
「GET DOWN」TKda黒ぶち feat.ELIONE,Zeebra
MV計画が始まって公開されるまでが8日間、公開されたのは星野源の"うちで踊ろう"よりももっと前、動き出しが早すぎる。
テレビ電話の映像やニュースの映像を使っているところに"今"を感じます。様々なアーティストやダンサーが参加し、家でそれぞれのパーティを楽しんでいる様子に勇気づけられます。
【拡散希望!】
— WREP (@WrepRadio) 2020年3月30日
TKda黒ぶち (@TKdakurobuchi) 新曲!
「Get Down (feat. ELIONE, Zeebra)」
ラッパーのリミックス、ダンサーの動画を大募集‼
インストを解放!
インストは下記からダウンロード可!#GetDownチャレンジ で投稿お願いします!https://t.co/Vq7n0HP5Ek#WREP #TIMELESSチャンネル pic.twitter.com/LEN1g2zrL9
「6 RESPECT」バンドじゃないもん!MAXX NAKAYOSHI
不要不急の外出を自粛する動きがあり、会議や飲み会をリモートで行うためにユーザー数が爆発的に増加したZoomを利用した(ように見えるように作られた)MV。ただのネタのように見えるMVの作りですが、いつかこのMVを見返すときには「こうやって僕らもビデオ通話で飲み会をしていたよね」と懐かしむことができるよくできたMVだと思います。アイドルの部屋を合法的に見れるうえに最初から最後まで推しメンを見ることができるなんて…素敵。
「はやりやまい」在日ファンク(在宅ファンク)
ノロウイルスについて歌った歌ですが、まるで今の状況を歌ったことのような曲です。家の中で撮っているのにボーカルの浜野さんがめちゃくちゃに踊りまくっててスカッとします。怖いものには怖いというのも一つのストレスコントロールですね。
ちなみに原曲の歌詞は「空気感染しちゃうかもね」ですが、新型コロナウイルスは空気感染ではなく飛沫感染します。
「法悦歓喜和讃」
高野山真言宗の御詠歌(仏様を讃え、その教えを広める歌)です。そういえば以前お坊さんのDJを見に行ったことがありました。お坊さんというイメージが古いままで固まっていることに気付かされます。
"グループオリジナルの曲"と言っていいのか怪しいですが、こういうのもあるんだということで掲載しました。
「GOLD RUSH」Yapani!(ヤパ二!)
やだ〜かっこいい〜。
インスト曲はCAPSULEくらいしか聴かないのでヤパニ聴いてみようかな。
「REMOTE FREE LIVE vol.1」lyrical school
探した中で一番長い作品がこれです。一曲ではなく"ライブ"です。
メンバーそれぞれが自分のパートを歌いつつ撮影し、それをあとで纏めて一つの"ライブ"に仕上げています。曲との間での声掛けなどのタイミングが被っておらず、ラップならではの細かいリレー形式のパートもしっかりハマっていてグループのつながりの強さを感じました。"ライブ"を前半と後半に分けてそれぞれのMCを入れることで撮影の負担を減らしていますが、それを感じさせないようにうまく編集しているのがまたニクいところ。非常にシンプルな画面ですがスタイリッシュであり、曲名などの必要な情報はオリジナルフォントを使用しグループの色をしっかり見せています。
今のlyrical schoolの魅力がギュッと凝縮された40分です。
「おうちでも、ライブはできます」アイドルも在宅勤務!?まさかの「リモートライブ」を開催したグループが話題に
さらっとマスク2枚をdisっていくとこが好き。
「青春ライナー」アイドルカレッジ
もっとオリジナリティや統一性を出してほしかった…
「おうちでパラダイス」さかなクン & 東京スカパラダイスオーケストラ
スカパラのみなさんがさかなクンと「Paradise Has No Border」をセッションしています。この動画の面白いところは、日々新しい動画が更新されて、徐々にメンバーが増えていくところです。こういう演奏動画は全て全ての楽器を合わせたものだけが公開されていますが、少しずつ楽器を足していく遊びは見ているファンも毎日が楽しみになるのではないでしょうか。楽器を重ねることがどういうことなのかを教えてくれる良い動画。
「愛を知る」ラストアイドル
MVであり振り付け動画です。次々と映るメンバーの家の様子に”マジの自宅だ…”と思うやつです。人数が多いので雑多感がないようにうまく映像を切り替えています。
「うちで踊ろう」ではなくて「お家で踊ろう」なんですね。
「次に会えた時 何を話そうかな」=LOVE/≠ME
メンバーが自宅で歌う映像に今までの”日常”の映像を重ねることで、単調になりがちな部屋撮りのMVをドラマチックに演出した作品。よく考えたらテレワークMVにはテレワークで撮った映像しか使っちゃいけない決まりなんてないわけでコロンブスの卵です。姉妹グループの=LOVEと≠MEが楽曲でコラボしたのはこれが初めてだそうで、それもまた熱くさせる要素だと思います。
「なんと!世界公認引きこもり!」でんぱ組.inc
これは完成品も作成途中のムーブメントも含めてテレワークMVの真骨頂でしょう。詳しい経緯は下記の記事に記載してあります。
星野源の「うちで踊ろう」に"先を越された!"と感じたプロデューサーがTwitterをバリバリ活用して作った作品です。Twitterでクリエイターと連絡を取り合い作品を実況しながら作成し、時にはファンにアンケートを取って曲の方針を決め、ファンからコーラス部分の声を集め、誰もが会わずに完成した楽曲です。
「#でんぱ新曲作るんさ」で実況されるムーブメントをワクワクしながら見つめていました。完成した曲は強めな物語感があって、ちょっと厨二病っぽくて、ちょっとクサいメッセージだけどみんなで明るく乗り切っていこうぜと呼びかけるでんぱ組.incらしい応援ソングです。
「IRODORI」INABA/SALAS
B'zの稲葉さんとスティーヴィー・サラスさんのユニットであるINABA/SALAS。稲葉さんともあろう人がこういう取り組みしてるのかと驚き。55歳か…
「1人のワルツ」Czecho No Republic
「夜が明けたら みんなで祝おう」祝いてぇ…
「Let's ダバダバ」POLYSICS
コロナの影響で数多くのライブイベントが中止・延期されてきました。それはメンバーのラストライブも例外ではありません。
POLYSICSのナカムラリョウさんは2月からのツアーを最後にグループを脱退する予定でしたが、そのツアーも中止になってしまいました。リョウさんは脱退の延期をせずグループを去ることになったので、最後に4人の演奏をファンに届けたいということでこの動画が作られました。
「またいつかどこかでお会いしましょう、それまでみんなも元気でね!またね〜!」
「no title Acoustic ver」RAY
RAYって昔おすすめって聞いたことがあったような気がする。
左上の人の家の様子が気になるのは私だけでしょうか……
「生命(いのち」THE LADY SHELTERS
男性ボーカルの歌声めっちゃ良くないですか。
「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」Juice=Juice
なんじゃこれ、うま。
そういえば宮本佳林さんの卒業もコロナの影響で延期になりましたね…
今年3月30日にラストライブを無観客生配信で行ったこぶしファクトリーの中で、唯一ハロプロに残りJuice=Juiceの新メンバーとして芸能活動を継続した井上玲音さんがこの曲を歌った動画が話題になっていました。
「LUCKYSTAR」
宇宙戦隊キュウレンジャーの主題歌を出演者たちが歌います。
再集結したヒーローたちが明るい未来を信じて歌う姿…ベタだけどグッときます。
「シュガーはお年頃」スターダスト☆レビュー
1:04からボーカルの要さんがテンポをメンバーに指定して「よろしくおねがいしますね」って言ってる様子がそのまま使われてるのがらしくてすごい好き。
「手を洗おう」ゴスペラーズ
ちょっと!ゴスペラーズ何やってんの!
名曲「ひとり」の替え歌で手洗いの大切さを歌います。ギャグかよ!って思うけど歌がうますぎて困惑する2分半。5人の映像が上下端が揃ってないのはBLACK FLAGのTシャツオマージュかな?って思ったら5人の顔の位置を揃えているんですね。こういう細かい手入れが作品の質につながるのです。
「Universal Serial Bus」ヤバイTシャツ屋さん
「世界一USBが刺さらないMVが出来ました。なんなんですかこれ」
3日間でファンから1500もの"USBが刺さらない動画"が集まりまったそうです。くだらないですよね。僕はくだらないものが大好きです。
「FRIENDS 」さくら学院
さくら学院ってこんなに若かったっけ…
「ダンス・オア・ダンス 」フィロソフィーのダンス
lyrical schoolのリモートフリーライブの絵面に見えてしまうのは自分だけでしょうか(野暮)あぁーフェロのスの現場楽しいんだろうなぁ…行きたいなぁ…
「HOME」B'z
B'z!!?!?!?!
「あいつをいじめたって そんなのまるで 答えにゃならないよ」
ホントですよね。
「Higher」SHE’S
これはもともとHigherのブラスバンドアレンジャーの方がブラスバンドの人を集めて作った合奏動画があり(下記)、それへのアンサーとして作られたのがこれ。素敵なご縁。
【テレワーク BrassBand!】SHE'S「Higher」 (BrassBand ver.)
「この時を」kogakusyu翔
なんで日本なのにこういうバンドが少ないんだろう
「ビタミンME」BEYOOOOONDS
左上の人のボイパが低音出てて上手い…
出演者のカメラ写りが位置や顔の大きさ高さが揃ってるのが良いですね。当たり前とえば当たり前だけど、これができてないMVがとても多いです。
「sleep talking」FUNKIST
これはまた考えられたMV。lyrical schoolもこういうMV作って話題になっていましたね。
「answer feat. supi」Idiot Pop
Idiot Pop好きや…
グッズのTシャツやパーカーぜひお買い求めを。
「Ghost Dance」LITE
これで最後にします。
この動画が今までのものと違うところはどこでしょうか。実はこれ、全員がリアルタイムで演奏しています。”そりゃそうでしょ”って思うかもしれませんが、普通のビデオ通話で合奏をすることは非常に難しいです、というかほぼ不可能です。「せーの」で合わせても自分の声が他のメンバーに届くには僅かなラグがあり、それを聴いて演奏を始めた音がラグって自分に届き、それを聴いてまた自分が…ということが同時多発的に起こります。そのためリモートで作られた演奏の動画はほぼ全てが、個々の演奏を別々に撮影し編集ソフトで一つにしたものです。
それをいくつかのソフトを使って”リアルタイムのライブ”を実現したのがLITEでした。ツールの詳しい解説はブログをご確認ください。
5月25日には1都3県の緊急事態宣言も解除される噂が流れていますが、解除された後も当分エンタメ業界には厳しい風潮と世間の目が続くと思います。
また、三密を満喫できる日が来るその日まで。